大型台風が日本列島を襲い、風や波が強く吹き荒れていたある夜、和歌山県樫野崎(現在は串本町)沖で、東京から帰国中のオスマン帝国(現在トルコ共和国)の親善視察団の軍艦エルトゥールル号が難破しました。
587名が犠牲になりましたが、暴風雨の中、村人たちの懸命な努力で69名を救助しました。
その後、この生存者を、明治政府は海軍の軍艦2隻を使い、イスタンブールまで送り届けました。
トルコでは国を挙げての歓迎を受けたといいます。
現在の串本町には追悼碑が建てられています。
この事件は、日本にとってただのエピソードとしてしか語り継がれておらず、知っている人もほとんどいないかと思います。
しかし、一方トルコ共和国では、今も「エルトゥールル号事件」を小学校の教科書に紹介し、誰もが知る歴史上のエピソードとして語り継がれている事件なのです。
そして、この事件。
実は続きがあるのです。
1980年に始まったイランイラク戦争。
サダム・フセインがイラン領に侵攻しました。
1985年には不毛な殺し合いが続き、とうとう滞在していた日本人にも危機が迫りました。
サダム・フセインからの死の宣告「48時間後には、イラン上空に入る全ての航空機を撃墜する!」
諸外国が臨時便で自国民を非難させる中、日本人だけ孤立していました。
理由は、その時テヘランには日本の航空会社は乗り入れておらず、日本大使館の野村豊は、日本政府に特別機の派遣を要請しました。
しかし返ってきた答えは、「安全の保証がなくては派遣できない」
外務省から日本航空に緊急の救援派遣を求めましたが、帰路の安全の保障ができないことを理由に断られました。。
後日組合の反対だったことが判明したそうですが。
テヘラン空港に残された日本人は女性や子どもを含む215名。
困った野村大使は最後の手段に、親交のあったトルコ大使ビルレルに頼み込みました。
ビルレルの要請を受け、トルコ航空は急遽2機の特別機を、戦火交わるテヘランへ飛ばしました。
相当な覚悟だったと思います。
そして215人全員を乗せた2機DC-8は、夕闇迫るメヘラバード空港をトルコのアンカラ目がけ、急いで飛び立ちました。
そして、イラン国境を越え、イラン空軍機が後を迫る中、
タイムリミットわずか75分前のこと。。
「Welcome to Turkey, ladies and gentleman」
(乗客の皆様、ようこそトルコへ)
このアナウンスが機内に響き渡り、全員が抱き合い、涙しました。
後日、ビルレル大使は野村大使に対し、
「トルコ人なら誰でもエルトゥールル号事件のことを知っています。
ご恩返しをしただけです」
帰路の安全保障を理由に断る日本人とエルレル大使の違いは歴史を知っているか否か、これだけ。
しかし、これにはまだ続きがあったのです。
このことから十数年後の1999年8月、トルコ北西部で大地震が発生。
死者1万7千人を越えるほど被害も大きく、日本政府は人命救助・物資・医療など様々な分野でトルコ復興を支えました。
しかし、実はそれを政府に訴え、中心となって働いたのはあの時トルコ航空で救ってもらった人達だったのです!
また、仮設住宅500戸、毛布2,000枚などの救援物資を海上自衛隊の輸送艦「おやすみ」など3隻で届けたのですが、中心となったのは、当時トルコ大使館の防衛駐在館であった福本出少将でした。
「トルコ政府は大変な状況で取りにいけないと言うので届けた。恩返しをしたかった」と語ったそうです。
さらにさらに、
2002年のサッカーワールドカップ。
宮城スタジアムで行われた日本VSトルコ戦。
日本は残念ながら負けましたが、周辺の冷たい視線と解説者からの非難のコメントを受けながらも、トルコチームを応援する日本人一団がいました。
なんとあの和歌山県串本町の人々だったのです!
実際にテレビのアナウンサーが彼らに取材し、「今日は殺される覚悟で来ました」と話していたそう。
アナウンサー含め、周りのテレビ関係者はもちろん事件のことなど知らない為、日本人として誇り高き彼らのことを、まるで日本の恥であるかのようにしか報道出来ないなんて。。
去る6月3日、和歌山県串本町でエルトゥールル号救助120年の今年、追悼式典がありました。
トルコ政府代表や串本町の人々、海軍関係者が集いました。
海上自衛隊の護衛艦で非難海域へ向かい、献花しました。
この模様は記事には小さく取り上げられましたが、テレビでの取り扱いがあったかは定かではありません。
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以上の話は先生からのオリジナル文章を引用しながら書きました。
全て本当のことです。
日本には実はあまり知られていない、知っていなければならない歴史がたくさんあります。
そして都合が悪いことを理由に、その歴史を伝えず隠さなければならないという事実があることも事実。
本当の歴史は私たちにとって裏話ばかり。
だから今は正しい歴史を教わっています。
教わるたびに日本にこんな深いドラマがあったのかと、なにか映画を見ているような感じがします。
それから、都合の悪いことというのは今の日本でも溢れている話です。
メディアリテラシー。
これはメディアの正統性をチェックする姿勢のことですが、日本人に大きく欠けている能力のひとつ。
全ては利権がからんでいます。
テレビの情報はタダであり、顧客はスポンサー。
スポンサーの為に、人が注目する番組作りをすること。
これがマスコミやテレビの目的であり、決して国民の為に作られているわけではないとのこと。
だから人が注目してくれる情報ばかりを流し続け、何が正しいのか正しくないのか本当にわけが分からない、日本てそんな国なんだなー
本当に正しい情報にはお金がかかります。
私は常々感じるようになりました。